物事を短くシンプルに伝えるためには、まず頭の中を整理する必要がある。マッキンゼーで開発された「ソラ・アメ・カサ」という問題解決のフレームワークをシンプルに使いこなすための方法が紹介されている一冊。
■5秒で伝わらないのは頭が整理されていないのが原因
話が伝わらない根本的な原因は、頭の中がスッキリ整理されていない状態で考えながら話すからである。いろんな問題が複雑に絡み合った状態のまま伝えようとするから、余計複雑になる。
キーになるのは「5秒」。話を伝えるのに5秒以上時間がかかるということは「まとまっていない」のと一緒である。5秒で相手の関心を引きつけられれば、9割成功である。それには4つのポイントがある。
①複雑な問題を整理
②相手に伝える順番を判断
③お互いの認識のズレを修正
④この①〜③を仕事の場面に応じて使いわける
この①〜④を「ソラ・アメ・カサ」という1つのシンプルなツールを活用することで実現できる。
「ソラ(事実)・アメ(解釈)・カサ(判断)」というツールを使えば、物事をシンプルに整理することができ、相手に5秒で物事を伝えることができる。
「ソラ・アメ・カサ」の本質は、思考の順番ではなく、組み合わせにある。3つの要素の漏れがなく、考えることを習慣化すればいい。
著者 松本 利明
人事・戦略コンサルタント HRストラテジー 代表 日本人材マネジメント協会(JSHRM) 執行役員 外資系大手コンサルティング会社PwC、マーサー ジャパン、アクセンチュアなどを経て現職。 5万人以上のリストラを行い、6500人を超える次世代リーダーや幹部の選抜・育成に関与する。その中で、「人の持ち味に合わせた育成施策を行えば、人の成長に2倍以上差がつく」ことを発見し、体系化する。そのノウハウを、クライアント企業にはマネジメントの仕組みとして、社員には具体的な仕事術へと落とし込み提供。 24年間で、外資系・日系の世界的大企業から中堅企業まで、600社以上の人事改革と生産性向上を実現する。自らもその仕事術を実践することで、スタッフからプリンシパル(部長クラス)まで8年という驚異的なスピードで昇進する。 現在は、企業向けのコンサルティングに加え、「すべてのムダをなくし、自分らしく、しなやかに活躍できる世界」にするため、「持ち味の見つけ方・活かし方」を、ビジネスパーソンのみならず学生にも広めている。
THE21 2019年 1 月号 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.5 | 4分 | |
第1章 何かを伝えたいなら5秒で決める | p.17 | 15分 | |
第2章 5秒で伝えれば誤解も防げる | p.47 | 37分 | |
第3章 トラブル時こそ5秒で収拾せよ | p.119 | 22分 | |
第4章 自分にも5秒で問い、修正する | p.163 | 26分 | |
おわりに | p.214 | 3分 |
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