アメリカで先端脳科学の研究に携わった医師が、脳の老化を防ぐためのメソッドを紹介している一冊。ストーリー仕立てで、脳の老化について紹介されています。
■瞑想が脳の老化を防止する
脳の疲労からくる老化は20代、30代の内から始まっている。脳を適切にメンテナンスし、「長く使える脳」をつくらなければならない。
近年のエイジング研究で無視できないのが、長寿遺伝子「テロメア」の発見である。テロメアの長さは、老化のバロメーターとなることがわかっている。脳を若く保つためには、この遺伝子構造を長いまま維持することが必要である。実際、アルツハイマー病患者の脳を調べると、テロメア短縮が著しく進んでいるのが確認される。
テロメアの長さを決めているのが、テロメラーゼという酵素。適切な運動や健康的な食事、十分な睡眠など、数々の「アンチエイジング法」が有効なのは、これらがテロメラーゼ分泌やテロメア伸長を促すのと無縁ではない。
この酵素の分泌を促す上で、注目されているのが「瞑想」である。欧米で大流行しているマインドフルネスという瞑想法には、脳と身体に対する老化防止効果が確認されている。
瞑想を適切な形で継続すれば、大人の脳でも成長し続けられることが、様々な科学的根拠とともに実証されつつある。
著者 久賀谷 亮
医学博士 日本で臨床および精神薬理の研究に取り組んだあと、イェール大学で先端脳科学研究に携わり、臨床医としてアメリカ屈指の精神医療の現場に8年間にわたり従事する。 そのほか、ロングビーチ・メンタルクリニック常勤医、ハーバーUCLA非常勤医など。 2010年、ロサンゼルスにて「TransHope Medical」を開業。同院長として、マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、最先端の治療を取り入れた診療を展開中。臨床医として日米で25年以上のキャリアを持つ。 脳科学や薬物療法の研究分野では、2年連続で「Lustman Award」(イェール大学精神医学関連の学術賞)、「NARSAD Young Investigator Grant」(神経生物学の優秀若手研究者向け賞)を受賞。
週刊東洋経済 2018年11/10号 [雑誌] |
週刊ダイヤモンド 2018年 12/1 号 [雑誌] (一生モノの住み処選び) 紀伊国屋書店 和書販売促進部 課長 池松 美智子 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 5分 | |
まずはこれだけ! 脳が老いない3つのメソッド | p.21 | 5分 | |
ナナノアイリス | p.29 | 15分 | |
Lecture 1 なぜかずっと若い人、すぐに老ける人 | p.55 | 12分 | |
Lecture 2 脳はこうして「劣化」していく | p.75 | 13分 | |
Lecture 3 「認知」をめぐるエイジング・サイエンス | p.97 | 10分 | |
Lecture 4 世界の「エイジング研究」最前線 | p.115 | 20分 | |
Lecture 5 脳の成長がとまらない世界一シンプルな方法 | p.149 | 17分 | |
Lecture 6 老化とは「脳の進化」である | p.179 | 24分 | |
Lecture 7 脳を「停滞」させない最高のメソッド群 | p.221 | 14分 | |
Lecture 8 「脳の老い」を乗り越える | p.245 | 12分 |
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