読むのが難しく、自分にとって難易度が高い本を読むことが、成長につながる。情報を得るためだけでなく、アウトプットの質をあげるために、読書が苦手な人でもできる読書術を紹介している一冊。
■限界を超える本を読め
自分にとって難しい本、限界を超える本を読むのは本当にしんどい。1日数ページ読めればいいほうである。しかし、限界を超える本には、自分の成長につながる様々な効用がある。
私たちは、人生で時々「限界を超える」経験をしておくことが大切である。周囲から評価されるようなことでなくても、自分なりに「限界を超える」ことをしてみる。その経験によって自信と勇気をもらうことができる。
古典と言われる作品や、名著と呼ばれる本など、今の自分の読解力や教養では理解できなさそうな本は必ずある。いわば、様々なジャンルの頂点に位置する「頂きにある本」である。そんな限界を超える本は、一回に数ページあるいは数行しか進まない。しかし、チャレンジすることによって、少しでも「限界を超えた」という感覚が得られれば、それは今後の人生を生きてゆく力になる。
普段は自分が読みたい本、あるいは読める本を読んでいればいいが、時々あえて「限界を超える読書」にチャレンジする。読める本を読んで、ただ単に情報を得るだけという読書がダメではないが、本がもったいない。「読書は情報を得る手段」としか思っていない人は、いくら本を読んでも成長をのぞむことはできない。
著者 名越 康文
1960年生まれ。精神科医 相愛大学、高野山大学客員教授 専門は思春期精神医学、精神療法。大学卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。 引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活動している。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 5分 | |
第1章 読書嫌いによる読書嫌いのための読書術 | p.23 | 18分 | |
第2章 感覚的読書法のすすめ | p.61 | 22分 | |
第3章 “頂にある本"をめざす | p.107 | 14分 | |
第4章 本との出会いはタイミングがすべて | p.135 | 10分 | |
第5章 良質読書歴 | p.155 | 14分 | |
おわりに | p.184 | 3分 |
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