Ruby on Railsを開発するなど、世界的に著名なソフトウェア開発会社「ベースキャンプ」の創業者が、穏やかに働くことが大切だと説く一冊。長時間労働を続け、大量のメールやチャットや長時間の会議を避けることによる、無駄を減らす働き方を推奨しています。
■人々が忙しい理由
多くの人にとって「仕事でテンパる」ことが日常茶飯事になっている。忙しい理由は大きく分けて2つある。
①集中力を途切れさせる邪魔、つまりメールや電話などのバーチャルなものから会議などの物理的なものまで、様々な雑用で仕事の時間がぶつ切りになり、細切れの時間に働いているため。
②何がなんでもビジネスを拡大していかねば、という不健全な強迫観念に駆られて、非現実的なバカ高い目標が立てられ、そのせいでストレスを感じているため。
人々は、どんどん長く働くようになっている。そうなるとプライベートは二の次になる。さらにまずいことに、そういう長時間の労働や過密スケジュールや睡眠不足を名誉の勲章みたいに考える人が増えている。
人々の仕事の負荷が増えているのは、仕事の量が急に増えたからではない。邪魔されずに仕事に打ち込める時間がほとんどないせいだ。
分割された時間は実際は1時間にはならない。慌ただしい数分間の連続になる。ごちゃごちゃしたまとまりのない情報をやり取りしながら意味のある仕事をするのは難しい。
自分の時間の多くを自分で確保できない状態では、穏やかに構えてなどいられない。常にストレスを感じ、仕事をするための機会が奪われているという気持ちがついて回るだろう。
つまらない用事を減らすことだ。生産性を上げるのではなく、無駄をなくすことだ。邪魔が減れば、ずっと抱えていた不安が消え、ストレスを減らすことができる。
著者 ジェイソン・フリード
ベースキャンプ創業者兼CEO 同社はオープンソースのウェブ開発フレームワーク「Ruby on Rails」の開発元として有名であり、プロジェクト管理ツール「ベースキャンプ」は世界中で数百万のユーザーに愛用されている。
著者 デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンベースキャンプ共同経営者 ソフトウェアのツールキットRuby on Railsの作成者。Ruby on Railsはツイッター、Shopify、GitHub、Airbnb、Squareなど100万を超えるウェブ・アプリケーションに使用されている。講演者としても活躍しているほか、レーシングドライバーの顔も持つ。
週刊ダイヤモンド 2019年 2/23 号 [雑誌] (高騰! 枯渇! IT人材の採り方・育て方) 紀伊國屋書店和書販売促進部課長 池松 美智子 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.11 | 9分 | |
大志は抑えて | p.29 | 13分 | |
自分の時間を大切に | p.55 | 19分 | |
組織文化を育てる | p.93 | 32分 | |
プロセスを解体する | p.157 | 32分 | |
ビジネスに力を入れる | p.221 | 21分 | |
おわりに | p.263 | 2分 |