人との「つながり」にこそ価値がある。大量のモノが溢れる社会において、本当に幸福につながる価値とは何かについて、シェアという観点から考える一冊。
■シェアによって変わる価値観
「シェアリングエコノミー」という新たな概念が日本に普及し始めて3年。個人と個人がインターネットを通じて直接つながり、空いている部屋を宿泊場所として提供したり、自分の車や駐車場を貸したり、空いている時間でご近所さんの家事を手伝ったり、旅先に暮らす家にお邪魔して、その日の夕食をご馳走になることもできる。
今日、この「シェア」という考え方そのものが、消費スタイルの変化だけでなく、経済のあり方、社会のあり方、私たちの生き方そのものを変えようとしている。
私的所有や経済的な利益を追求する資本主義社会が限界を迎え、お金の価値や社会的ステータスなど、これまでの豊かさの物差しが揺らぐ時代になってきた中で、「個人と個人が共感や信頼を物差しとして、あらゆるものをシェアしながらつながりを前提に生きていく」という新しい生き方である。
個人主義が当たり前になった世の中だからこそ、他者との共感の接点や、誰かとのつながりを感じることが幸せだと感じる。この「私たち」という価値観こそが、シェアという思想の最も核となる部分である。シェアとは、これからの新しい社会の幸せにつながる定義であり、思想である。
著者 石山 アンジュ
1989年生まれ。内閣官房シェアリングエコノミー伝道師 一般社団法人シェアリングエコノミー協会 事務局長 新卒でリクルート入社、その後クラウドワークス経営企画室を経て現職。 「シェアガール」の肩書でシェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを提案する活動を行うほか、政府と民間のパイプ役として規制緩和や政策推進にも従事。 総務省地域情報化アドバイザー、厚生労働省「シェアリングエコノミーが雇用・労働に与える影響に関する研究会」構成委員、経済産業省「シェアリングエコノミーにおける経済活動の統計調査による把握に関する研究会」委員なども務める。 2018年米国メディア「Shareable」にて世界のスーパーシェアラー日本代表に選出。ほかNewsPicks「WEEKLY OCHIAI」レギュラーMCを務めるなど、幅広く活動。
帯 お笑いタレント 西野 亮廣 |
帯2 メルカリ社長兼COO 小泉 文明 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊エコノミスト 2019年 4/9号 |
週刊ダイヤモンド 2019年 4/13 号 [雑誌] (数式なしで学べる! 統計学「超」入門) 花まる学習会代表 高濱 正伸 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 2分 | |
序 章 私のシェアライフ | p.14 | 7分 | |
第1章 新しい時代 | p.30 | 10分 | |
第2章 新しい価値観 | p.52 | 12分 | |
第3章 新しい生き方 | p.78 | 24分 | |
第4章 つながりが社会を救う | p.130 | 16分 | |
第5章 シェアするマインド | p.166 | 10分 | |
終 章 シェアの未来 | p.188 | 6分 | |
おわりに | p.202 | 2分 |
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