これまでに50の新規事業を立ち上げてきた著者が、会社に依存せず、その仕事のプロとして、働いていくことを勧める一冊。まず行動することの大切さを説きながら、人間関係の中から新しい仕事が生み出されていくプロセスを紹介しています。
■「好き」をやってみる
「そもそも、何が好きか分からない」と言われることがある。しかし、「好き」とはアタマで考えるものではなく、普通に生活する中で、普通に感じるもの。毎日の生活の中で、誰でも「これ、好きかも」「あ、面白そう」と思う瞬間があるはず。その「感情の動き」で十分である。それをきっかけに、何かしら行動を起こしてみる。面白そうと思ったら、軽くやってみるぐらいの気持ちでいい。
感情が動いたのに身体を動かさないことを繰り返すと、やがて、動かそうと思っても動かなくなる。だから、ここぞという時の一歩を軽やかに踏み出せるように、日々の一歩を踏み出すのである。
会社にいながら「好き」を探せる人は、実はとても恵まれている。独立起業して挑む「冒険の一歩」ではなく、会社員という生活の基盤がある中で「日々の新しい一歩」を踏み出せる環境にあるからである。
自分の存在を会社に依存しているのが「会社のプロ」。一方「仕事のプロ」は、担当している「その仕事のプロ」である。広報なら「広報のプロ」、マーケティングなら「マーケティングのプロ」で、かつ、「広報ならあの人に頼めば間違いない」と、その仕事をしようと思った時に真っ先に思い浮かぶ人になる、ということである。プロになるには、ある程度の経験やスキルは必要になる。
「仕事のプロ」という働き方が、これからの時代にマッチした働き方の大きな流れである。今の会社にいながらでも、仕事のプロとしての「新しい一歩」を踏み出すことはいくらでもできる。
「会社のプロ」から「仕事のプロ」へと意識をチェンジする。これも立派な、しかも、かなり大きな「仕事のプロとしての第一歩」である。この意識のチェンジを行うと、あらゆることが変わっていく。
著者 守屋 実
1969年生まれ。新規事業立ち上げプロフェッショナル 1992年に株式会社ミスミ(現ミスミグループ本社)に入社後、新市場開発室で、新規事業の開発に従事。メディカル、フード、オフィスの3分野への参入を提案後、自らは、メディカル事業の立上げに従事。 2002年に新規事業の専門会社、株式会社エムアウトを、ミスミ創業オーナーの田口氏とともに創業、複数の事業の立上げおよび売却を実施。 2010年に守屋実事務所を設立。設立前および設立間もないベンチャーを主な対象に、新規事業創出の専門家として活動。自ら、投資を実行、役員に就任、事業責任を負うスタイルを基本とする。 ラクスル、ケアプロの立上げに参画、副社長を歴任後、博報堂、メディバンクス、ジーンクエスト(ユーグレナグループ)、サウンドファン、 みんなの健康、ブティックス、SEEDATA(博報堂グループ)、AuB、TOKYOJP、みらい創造機構、ミーミル(UZABASEグループ)、 トラス、日本クラウドキャピタル、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会、テックフィード、キャディ、セルム、 フューチャーベンチャーキャピタル、JAXAなどの、各社取締役、フェロー、顧問、理事などを兼任、リクルートホールディングスなどの各社アドバイザーなどを歴任。
帯 ブルーマリンパートナーズ Chief Strategic Officer 田所 雅之 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 会社のプロから仕事のプロへ | p.3 | 5分 | |
第1章 「好き」をやってみよう! | p.19 | 27分 | |
第2章 仕事のプロになろう! | p.73 | 29分 | |
第3章 私はこうして「仕事のプロ」になった | p.131 | 28分 | |
第4章 仕事は人間関係が10割 | p.187 | 14分 | |
おわりに 「好き」を見つけ、それを「仕事のプロ」にまで高められた人は最強 | p.214 | 2分 |