『bookvinegar』を運営する上で、必要に迫られて生まれた、読書を効率化するための方法。多くの本を読んで、学ぶための考え方と方法を一冊の本にまとめました。
■本を一冊丸暗記することが読書の目的ではない
本を素早く読むために最初に必要なことは「本はすべて読まなければならない」という思い込みを捨てることである。1冊の本を最初から最後まで読むには時間がかかる。本を全部読まなくてもいいのは、1冊すべて読まなくても内容を把握して理解することが可能だからである。
本にも「効果の80%は全体の20%からもたらされる」というパレートの法則の考え方があてはまる。本当に大切なことは全体の20%程度に書かれている。1冊の本の中の情報の密度の濃い部分をしっかりと理解すれば良い。内容が濃い部分だけを読んで、次々に幅広く読書を進める方が、多くの情報に触れることができて効果的である。
結局のところ本を読むだけでは、成果をあげることはできない。読んだ知識を実践で使って得られた経験こそが役に立つ。
とはいえ、ビジネスの基本的な知識をまず読書で学ぶことは、知らない人に対しては大きなアドバンテージになる。まずは読書をして、それを実践で活かすことが大切である。
著者 坂本海
1976年生まれ。ビジネス書・新書の書評・要約メディア『bookvinegar』編集長 『朝、カフェで読書会』主宰者 大学卒業後、半導体商社を経て、2006年、SBIインベストメント株式会社に入社、ベンチャー投資の審査や経営支援に従事する。 2011年、読書好きがこうじて株式会社ブックビネガーを設立。 ピーク時で年間500冊を読破&要約するなかで、読書スピードと読解効率を飛躍的に伸ばす独自のメソッドを開発、これまで2000冊以上のビジネス書を紹介し、今もその数字を更新中。 現在は、スタートアップ企業の事業戦略やファイナンスに携わりながらも、 年間300冊程度の書籍を読み、同メディアで紹介し続けている。 また『朝、カフェで読書会』を立ち上げ、のべ300回以上の開催、3000人以上のビジネスパーソンと会い、読書家たちのコミュニティを作る。近年は、渋谷の書店『BOOK LAB TOKYO』と共同で、ビジネス書著者のPRイベントなども開催、「つながる読書」をモットーに活躍中。
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.2 | 4分 | |
第1章 99%の人がしている残念な読書術 | p.19 | 11分 | |
第2章 エッセンス・リーディング8つの技術 | p.43 | 24分 | |
第3章 【レベル別】4段階ステップ読書法 | p.95 | 14分 | |
第4章 選書を効率的にする7つの技術 | p.125 | 20分 | |
第5章 記憶を定着させる最強インプット法 | p.169 | 5分 | |
第6章 読むだけで終わらせない! つながる読書術 | p.181 | 9分 | |
終 章 読書した者だけがたどりつける世界 | p.201 | 2分 | |
おわりに | p.206 | 1分 |
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