礼節ある人とみなされるために必要なこと
その人が下品であることを証明し、尊敬できないなと思わせるような言動を「無礼」と言う。無礼でさえなければ、礼儀正しい、礼節を守っているということにはならない。礼節ある人と見なされるためにはそれ以上のことが必要である。他人を尊重し、また品位を感じさせる丁寧で親切な態度で、周囲の人たちの気分を良くしなくてはいけない。
礼節ある言動には、必ず心から相手を尊重する気持ちがなければならない。目的のためではなく、ただ互いを尊重し、良識を守るようにする。それが礼節ある言動につながる。
礼節がもたらすメリット
①仕事が得やすい
礼節ある人には声がかかりやすい。何かを一緒にやろうと誘われる機会が多い。
②幅広い人脈が築ける
礼節がある人には人が集まってくるため、大きな人的ネットワークを築くことができる。
③出世の可能性が高まる
自分が礼節ある人間であるという証拠を見せると、周囲の人に有能なリーダーと思われやすくなる。
礼節ある態度とは、人に感謝する、人の話を良く聞く、わからないことは謙虚に人に尋ねる、他人の良さを認める、成果を独り占めせずに分かち合う、笑顔を絶やさないといったことを指す。こうした態度は業績の向上にも役立つ。
礼節ある人が守る3つの原則
礼儀正しい人になるための3つの基本動作を常に実践するよう心がければ、周囲の人たちと良好な関係を築くことができる。
①礼節ある人は笑顔を絶やさない
微笑むだけで自分自身も気分が良くなり、人からも感じの良い人間と思われやすくなる。何も言わなくても笑っているだけで、人を安心させるし、親近感も抱かせる。常に笑顔でいるためには、意識して明るい感情を持つようにし、それによって笑顔が生まれるよう努力する。それを続けていれば、いずれ意識しなくても自然に笑顔になる。
②礼節ある人は相手を尊重する
相手の存在を認め、尊重する。たとえ、自分より地位が下の人間であっても、やはりその存在を認め、尊重しなくてはいけない。人の存在を認めることは、まず、その人が誰かを知ることから始まる。他人について知るためには、普通の人間よりも多くの時間をかける必要がある。
③礼節ある人は人の話に耳を傾ける
話を熱心に聞けば、その人のことを気にかけ、大事にしていること、人間関係を保ちたいと思っていることが伝わる。すべての注意を相手の話に向け、すべての感覚を駆使して会話に参加する。相手のどこが自分と同じで、どこが自分と違っているかを見極められるよう、能動的に聞くことが大切である。