「社会性とビジネス」「デザインと経営」「大量生産と手仕事」「個人と組織」「グローバルとローカル」をテーマに、対立する2つの軸の中で、いかに第3の解決策を導くかという考え方が紹介されている一冊。
■かけ離れたものだからこそ組み合わせてみる
世の中には、ほとんどすべての物事に2つの軸が存在する。時に、これらは反発する。両極として対立のポジションをとり、物事が前に進むことを拒む。結果、導き出されてしまう答えは、「足して2で割る」といった妥協点だったり、「どちらかだけ取る」といった諦めだったりする。
本当にそれだけが答えか。その時に「第3の道(サードウェイ)」を歩む。サードウェイは、生きる上で、仕事をする上での考え方であり、思想である。相反する2軸をかけ合わせて新しい道を創造する。
常に心掛けてきたことは「かけ離れたものだからこそ、組み合わせてみよう。離れていた2つが出会ったことをむしろ喜び、形にしてみよう。これまで隔たりがあった溝を埋めて、新しい地をつくろう」ということ。バランスを取るのではなく、新しい創造をする思考だ。
両者のいいところを組み合わせて、新しいものをつくる。大切なのは、「何をつくりたいのか?」「何を大切にするのか?」を自分に問い続けること。そして、面倒がらずに手を動かす。これらの試行錯誤を続けることによって、価値は高まり、上昇していく。
著者 山口 絵理子
1981年生まれ。マザーハウス代表取締役兼チーフデザイナー ワシントンの国際機関でのインターンを経て、バングラデシュBRAC大学院開発学部修士課程に留学。現地での2年間の滞在中、日本大手商社のダッカ事務所にて研修生を勤めながら夜間の大学院に通う。2年後帰国し「途上国から世界に通用するブランドをつくる」をミッションとしてマザーハウスを設立。 現在バングラデシュ、ネパール、インドネシア、スリランカ、インドの自社工場・提携工房でジュートやレザーのバッグ、ストール、ジュエリー、アパレルのデザイン・生産を行う。 日本国内29店舗、そして台湾5店舗、香港2店舗、シンガポール1店舗で販売を展開(2019年7月時点)。 Young Global Leader (YGL) 2008選出。ハーバードビジネススクールクラブ・オブ・ジャパン アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2012受賞。毎日放送「情熱大陸」などに出演。
帯 作家 村上 龍 |
週刊ダイヤモンド 2019年10/19号[雑誌] (選ばれるクスリ・医者・病院) 紀伊国屋書店 和書販売促進部 課長代理 竹添 嘉子 |
帯2 早稲田大学大学院ビジネススクール教授 入山 章栄 |
帯3 ワンキャリア 執行役員 北野 唯我 |
帯4 東京藝術大学美術学部デザイン科准教授 スプツニ子! |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 5分 | |
第1章 社会性とビジネスのサードウェイ | p.23 | 29分 | |
第2章 デザインと経営のサードウェイ | p.83 | 31分 | |
第3章 個人と組織のサードウェイ | p.147 | 23分 | |
第4章 大量生産と手仕事のサードウェイ | p.195 | 16分 | |
第5章 グローバルとローカルのサードウェイ | p.227 | 24分 | |
おわりに | p.276 | 4分 |