心に精神的なスペースを持つためには、マインドフルネスが効果的である。意図的に意識を呼吸や体の感覚も戻すことで、スペースを取り戻す方法を紹介している一冊。
■スペースをつくりだす
マインドフルネス・トレーニングを行えば、私たちの生活に何より必要なもの「スペース」をうまく見つけられる。「スペース」とは、精神的、感情的なスペースのことだ。私たちの前にあるものや私たちの中にあるものを見て、感じ、聞き、考えをめぐらすための容量のことである。そのスペースがあれば、たとえ緊急の問題が起こっても、その場しのぎの反応をするのではなく、落ち着いて、創造的に、思いやりを持って対応できる。
生活の中にスペースをつくりだす方法の1つは、マインドフル・リーダーシップの研修会に参加することだ。
スペースと時間が欲しいという絶え間ない切望感をやわらげるためには、とにかくそれらを生み出す方法を見つけなければならない。「意図的な小休止」を定期的に使えば、スペースのある瞬間をつくり出すことができる。
意図的な小休止とは、心が動き回っていることに気づき、意図的に注意を払う瞬間である。必要なのは、呼吸を感じること、周囲の音を聞くこと、あるいは体の感覚に気づくことによって、注意を意図的に、今この瞬間に引き戻すためのわずかな時間だけだ。
著者 ジャニス・マートゥラーノ
マインドフル・リーダーシップ協会事務局長 アメリカの大手食品メーカー、ゼネラル・ミルズ社にバイスプレジデントなどとして15年間勤めた後、2010年に同協会を設立。 マインドフルネスと優れたリーダーシップを探求するカリキュラムを開発、全米上位200企業、大学、行政機関、軍隊などにトレーニングを提供。 2013年、スイス・ダボスの世界経済フォーラムで、経験主義的なマインドフル・リーダーシップ・ワークショップを開催。
帯 ハーバードビジネススクール教授 ビル・ジョージ |
帯2 オックスフォード大学臨床心理学教授 マーク・ウィリアムズ |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.4 | 3分 | |
第1章 混乱の中でのリーダーシップ | p.10 | 16分 | |
第2章 リーダーシップのためのスペースを見つける | p.33 | 10分 | |
第3章 マインドフルネスと優れたリーダーシップ | p.48 | 13分 | |
第4章 クッションと、雑念を払うことと、その他の通説 | p.68 | 9分 | |
第5章 意図的な小休止 | p.81 | 10分 | |
第6章 雑音を減らして信号を捉える | p.95 | 14分 | |
第7章 ただ歩く・・・・・・心と身体の感覚 | p.115 | 7分 | |
第8章 リーダーシップの原則を発見する | p.125 | 8分 | |
第9章 思考と感情を明確に見ること | p.136 | 8分 | |
第10章 スペースを予定に入れる 緊急性と重要性 | p.148 | 13分 | |
第11章 期待ではなく、インスピレーションを通してリードする | p.168 | 14分 | |
第12章 事実だけではない:リーダーシップにおける感情の役割 | p.189 | 12分 | |
第13章 職場での思いやりと優しさ | p.206 | 14分 | |
第14章 大局を見る | p.226 | 11分 | |
第15章 人をリードする可能性に手を伸ばす | p.242 | 8分 |
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