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2019/12/31更新

美味しい進化: 食べ物と人類はどう進化してきたか

305分

4P

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ヒトはどのように進化してきたのか

ヒトはいつから料理を始め、どのように進化してきたのか。食の進化と共に人類が発展してきたという歴史を紹介しながら、食べ物と人類の進化のドラマを紹介しています。


■食べ物の進化
すべての食べ物に進化の歴史がある。その設計者は自然選択だ。自然界のすべてのものはそれぞれ異なり、その多様性の一部は大抵受け継がれる。自然選択とは遺伝した多様性のふるい分けのことで、1世代ごとに少しずつ、生物の機能を累積的に強化していく。局地的な条件に適した遺伝的多様体が、適応できない多様体が犠牲になることでどんどん繁殖するからだ。この漸進的な進化のプロセスは行き当たりばったりで、意図も計画も目標もない。

このプロセスこそが、食べ物だけでなく、私たち自身も生み出した。私たちと食べ物の関係には、私たち自身と食べ物の進化が示されている。私たち人間は作物の進化の道筋を定めてきたが、それを食べることで、私たちの進化も作物によって方向づけられてきた。

超短要約

料理は人の栄養摂取になくてはならないもので、大昔から行われ、ヒトの進化において極めて重要な活動だった。それと同じく重要なのが貝の食用で、約7万年前にアフリカ大陸から移住した少人数の集団は、そのおかげで生き延びた。農業は植物の栽培化と動物の家畜化に基づいて始まり、現代人の食事の基礎となっている。

著者 ジョナサン・シルバータウン

エディンバラ大学 進化生態学 教授 同大学の進化生物学研究所に所属。生態学と進化に関する多くの著書がある。『An Orchard Invisible』で「ニューサイエンティスト」誌の年間ベストブックを獲得。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
ハーバード大学 生物人類学教授 リチャード・ランガム
週刊エコノミスト 2020年 1/21号 週刊エコノミスト 2020年 1/21号
総合研究大学院大学名誉教授 池内 了

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 進化美食学 ◎ ダーウィンとディナーをご一緒に p.6 11分
第2章 料理 ◎ヒト族はいつ料理を始めたのか p.21 19分
第3章 貝 ◎ 人類の大いなる旅の食料 p.47 7分
第4章 パン ◎ 穀物の栽培が変えたヒト遺伝子 p.56 20分
第5章 スープ ◎ 味を感じる「鍵穴」と失われた味覚 p.83 15分
第6章 魚 ◎ 風味の決め手となる遺伝子 p.104 11分
第7章 肉 ◎ 野生動物が家畜になるとき p.119 22分
第8章 野菜 ◎ 多様性と進化の戦い p.149 17分
第9章 ハーブとスパイス ◎ 毒になるのに美味しいわけ p.172 12分
第10章 デザート ◎ 甘い罠 p.188 15分
第11章 チーズ ◎ 最も人工的な食べ物 p.208 14分
第12章 ワインとビール ◎ 酒好きな酵母たちの物語 p.227 17分
第13章 祝宴 ◎ 狩りの獲物を分け合うことから p.250 16分
第14章 未来 ◎ 持続可能な食べ物の進化とは p.272 15分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

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