行動経済学の権威が、幸福とは何かについて語った一冊。人が幸福になるためのヒントが書かれています。
■幸福の2つのタイプ
幸福には2つのタイプがある。
①タイプ1
睡眠欲、食欲、性欲など人間の根源的な欲求が満たされることによる幸せ。損得で考えた時に、得が増大する幸せ
②タイプ2
他者と関係を築くことによる幸せ。困難なことを達成する幸せ
タイプ2の幸福は「意味」と結び付いていて、一見、その行為には幸福がないようなタイプのものである。「マラソンを走る」「山に登る」といった経験は、ひたすら辛そうで、最後に「ああ、やっと終わった」という感情が走る。人生において、やりがいのあることをすべて考えてみると、笑いの瞬間がある行為はごくわずかである。こうした経験は、大半の時間は複雑で難しく、労力が必要だが、その経験から何かを得る。タイプ2の幸福を追求することが重要である。
我々は非合理的な動機をたくさん持っている。そして、大事なのは、こうした非合理な動機が素晴らしいものだということ。私たちはただ、こうした動機を良い形で結びつける必要がある。
著者 ダン アリエリー
1968年生まれ。デューク大学教授 行動経済学研究の第一人者。テルアビブ大学で心理学を学んだ後、ノースカロライナ大学チャペルヒル校で認知心理学の修士号と博士号、デューク大学で経営学の博士号を取得。 その後、MITのスローン経営大学院とメディアラボの教授を兼務した。この間、カリフォルニア大学バークレー校、プリンストン高等研究所などにも籍を置いている。 18歳のとき、全身70%にやけどを負う事故にあい、3年間を病院で過ごした。その結果、いささか型破りなものの見方を身につけたという。その研究のユニークさは、2008年度にイグノーベル賞を受賞したことでも証明されている。
著者 富永朋信Preferred Networks 執行役員CMO 1992年大学卒業後、コダック社に入社。以来、日本コカ・コーラ、西友、ドミノ・ピザ ジャパン、イトーヨーカ堂などでマーケティング関連職務を経験。うち、ソラーレホテルズアンドリゾーツ、西友、ドミノ・ピザ ジャパンでCMOを拝命。 マーカスエバンス社CMOサミット議長(2017年~)、日本マーケティング協会 CMOソサエティメンバー
帯 Preferred Networks社長 西川 徹 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
ダイヤモンド 2020/3/28 リブロプラス 商品部 昼間 匠 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.4 | 4分 | |
第1章 「消費」の幸せって何だろう | p.18 | 6分 | |
第2章 「人間関係」を幸せにするには | p.30 | 21分 | |
第3章 ダン・アリエリーの「幸せ観」 | p.70 | 21分 | |
第4章 「辛さ」を幸せに変える | p.110 | 17分 | |
第5章 「企業と個人」の幸せな関係 | p.142 | 14分 | |
第6章 職場のモチベーションを高めるには | p.169 | 20分 | |
おわりに | p.208 | 3分 |