心理学の知見をもとに、相手の印象を操作し、得をするためのテクニックを紹介している一冊。どのようにすれば、相手の印象を操作し、望む行動を引き出すことができるのかが説明されています。
■人は事実よりも印象に引っ張られる
私たちは、日常生活での多くのことを「なんとなく」で直感的に判断している。知らず知らずの内に、わかりやすい印象に引っ張られている。この「印象」が本人も気づかない内に損をもたらす。
あとから実際のことがわかると、かえって印象が良くなる場合もあるが、これが可能なのは「ギャップを感じさせるチャンスがある場合」に限定される。実際の社会においては、最初の印象を挽回するチャンスが与えられない方が多いため、最初の印象を操作した方が得である。
人生がうまくいくためには基本的に誠実さが重要だが、常に正直でいることは最善の戦略とは言えない。私たちは事実よりも印象に強く引っ張られるため、ハッタリも含んだ印象操作は必要不可欠である。
印象を操作して得をするには、次の3つの前提を踏まえる必要がある。
①人は、バイアスのかかったメガネを通してしか他人を判断できない。
②人は、自分が興味を持ったこと以外には心のドアを開かない。
③人は、他人からの提案には心理的リアクタンスを抱く。
以上の前提をもとに、ズルい話し方で印象を操作する。
①相手に会ったらフックを使ってバイアスとのギャップを提示する。
②相手は「どうして〇〇なんですか?」と質問してくる。
③その質問に答える形で「自分がアピールしたいこと」を話す。
④その際、スペックの説明ではなく、イメージを埋め込む。
⑤最終場面で、自信のある態度で相手を支配する。
著者 岸 正龍
1963年生まれ。浅野屋 代表取締役 一般社団法人日本マインドリーディング協会理事 日本ビジネス心理学会上級マスター。 大学卒業を前に萩本欽一さんの事務所で芸人になるが、コピーライターに転身。その後デザイナーに転職。1996年、地元の名古屋に小さな眼鏡店をオープン。1,500社が集うマーケティング団体で年間最優秀賞を受賞した。 デザイナーとしても2010年にアイウェア・オブ・ザ・イヤーのメンズ部門、2013年にグッドデザイン賞を受賞。 現在は「サブリミナル心理学研究所」主宰として講演やセミナーを小学校から大学、商工会から海外まで多数実施。マンガの原作やラジオ番組のパーソナリティなど、実業家と講師業2つの側面で活躍している。
帯 メンタリスト ロミオ・ロドリゲスJr |
帯2 立正大学客員教授 内藤 誼人 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 3分 | |
第1章 印象を操作して相手の心を開かせる 「バイアス・コントロール」 | p.17 | 24分 | |
第2章 相手の興味を誘導して行動を促す 「イメージ・マイニング」 | p.73 | 40分 | |
第3章 相手の信頼を勝ち取り支配すらできる 「フェイク・イット」 | p.169 | 14分 | |
おわりに | p.202 | 1分 |
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