NETFLIXの共同創業者が、NETFLIXのアイデアが生まれる前からどのようにして会社を立ち上げていったのかを詳細に語っている一冊。起業とはどのようなプロセスで進むのかが紹介されています。
■ひらめきは簡単に起こらない
リード・ヘイスティングスはソフトウェア開発ツールを作っている会社、ピュア・エイトリアを経営している。その会社がインテグリティQAを買収した。リードはピュア・エイトリアのマーケティング担当副社長として自分を残した。そして、リードと交替で車を運転しながら一緒に通勤することになった。毎日、車の中でリードにアイデアをプレゼンした。顧問か投資家として参画してくれと働きかけた。リードにはものの良し悪しを判断する選択眼があった。
ネットフリックスのアイデアは天啓のように生まれたのではない。ひらめきは稀にしか起こらない。誕生秘話にひらめきが登場する場合、大概は単純化されすぎているか全くの嘘である。優れたアイデア1つの裏にはろくでもない1000のアイデアがあるというのが真実だ。しかも両者の違いを見分けるのは時として難しい。1997年当時、わかっていたのは自分の会社を起業したい、その会社でネット販売をやりたい、それだけだった。
本物のイノベーションはトップダウンの号令と細かく指定したタスクからは生まれない。大局を見据え、手取り足取り教えなくても問題の中で自ら方向を見定めて解決できるイノベーターを雇用すれば、イノベーションは実現する。これをネットフリックスでは高度に連携したゆるやかな結びつきと呼んでいる。
著者 マーク・ランドルフ
1958年生まれ。NETFLIX共同創業者 初代CEO NETFLIX社ウェブサイトのエグゼクティブ・プロデューサー、取締役を務めた。他にも数社のスタートアップ企業を共同創業して成功させ、そのキャリアは40年以上。 また、会社を立ち上げたばかりの起業家のメンターを務めるとともに、多くのテクノロジー系ベンチャーへの投資家としても活躍してきた。業界イベントに講演家として招かれることも多く、若い起業家を対象としたさまざまなプログラムに関わっている。
帯 NETFLIX創業者 リード・ヘイスティングス |
帯2 ルッカー創業者 ロイド・タッブ |
帯3 レッドボックス創業者 ミッチ・ロウ |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1章 ひらめきなんか信じるな | p.21 | 8分 | |
第2章 「絶対うまくいかないわ」 | p.33 | 14分 | |
第3章 人生一番のリスクはリスクをとらないこと | p.55 | 14分 | |
第4章 型破りな仲間を集める | p.77 | 11分 | |
第5章 どうやって資金調達をするか | p.94 | 15分 | |
第6章 いよいよ会社が立ち上がる | p.117 | 15分 | |
第7章 こうして社名は決まった | p.140 | 20分 | |
第8章 準備完了 | p.171 | 23分 | |
第9章 ある日のオフィス | p.207 | 25分 | |
第10章 ハルシオン・デイズ | p.246 | 15分 | |
第11章 ビル・クリントンにちょっと一言 | p.270 | 14分 | |
第12章 「君を信頼できなくなっている」 | p.292 | 14分 | |
第13章 山を越えて | p.314 | 19分 | |
第14章 先のことは誰にもわからない | p.343 | 19分 | |
第15章 成功の中で溺れる | p.373 | 15分 | |
第16章 激突 | p.396 | 12分 | |
第17章 緊縮策 | p.414 | 13分 | |
第18章 株式公開 | p.434 | 26分 | |
エピローグ ランドルフ家の成功訓 | p.474 | 19分 |