ゼロから新しいものを生み出すアート思考をビジネスに取り入れるための方法を紹介している一冊。
■アート思考とデザイン思考
デザインシンキングは「モノやサービスを作る時にクリエイティブな考え方と手法で問題を解決するフレームワーク」である。アートシンキングは、デザインシンキングと共通する部分もある。特にコンセプチュアルデザインや思索的デザインが脚光を浴びる分野では、違いがわかりにくい。
しかし、デザインシンキングとアートシンキングには、根本的に異なる点がある。デザインシンキングは「外部からの依頼に対処するための問い」から始まるのに対して、アートシンキングは「個人の内部から発せられた問い」から始まるという点だ。一方は「これを実行するために最善の方法は何か?」という問いから始まり、他方は「これはそもそも可能なのか?」という問いから始まる。
デザインシンキングは、ユーザーへの共感やプロトタイプの製作を重視しながら、より良い飛行機を作るためのフレームワーク。アートシンキングは、何度失敗しても、飛行は可能だと信じるライト兄弟と共にある。
アートはイマジネーションとクリエイティビティが生み出すものだ。アートを作る時、既知のA地点から未知のB地点に移動する。作品にしろ、商品にしろ、アイデアにしろ、新しい何か自身が存在するための「スペース」を創造する必要がある。スペースを創造するとは、即ち大なり小なり世界を変えるということである。
アートとは、作品そのものではなく、「探求のプロセス」のことだと言える。そう考えると、伝統的なアートの世界の外側にも、たくさんのアートがある。
著者 エイミー ウィテカー
ニューヨーク大学美術学部 助教授 グッゲンハイム美術館、MoMA、テート美術館など主要なアート施設に勤務してキャリアを積み、ニューヨークの現代美術館であるニュー・ミュージアムのアーティスト養成所や数々の美術大学で経営学を教えた。 TEDフェロープログラムのメンターを務めたこともある。ロウワーマンハッタン文化協議会よりサラ・ベルドーネ作家賞を受賞。
帯 著作家 山口 周 |
週刊エコノミスト 2020/04/28 センスクリエイト総合研究所代表 藤原 裕之 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序 章 命を救うことvs 命を救う価値のあるものにすること | p.21 | 13分 | |
第一章 広角レンズで見る | p.39 | 39分 | |
第二章 草むらの中で | p.95 | 29分 | |
第三章 灯台の光が照らす先へ | p.137 | 29分 | |
第四章 ボートを作る | p.179 | 33分 | |
第五章 創造を導く | p.227 | 39分 | |
第六章 家を建てる | p.283 | 26分 | |
第七章 全体を見渡す | p.321 | 30分 |
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