「データがあるからとりあえず機械学習を導入する」では、プロジェクトは失敗する。機械学習を使うにあたって、どのようにプロジェクトを設計すべきか、その留意点を紹介している一冊。
■データありきの企画は失敗する
機械学習を一言で定義すると「データからルールを自動的に獲得する技術」である。機械学習プロジェクトを成功させるためには、自社の課題を整理し、機械学習の技術の特徴を把握した上で、機械学習で解くべき課題を特定しなければならない。そして、データがあればそのデータを使って解析し、データがなければ投資対効果を踏まえた上で必要に応じてデータの取得に投資するべきである。
機械学習プロジェクトでは「どんなデータを使って、何をどのくらいの性能で判断できれば成功といえるのか」を事前に定義することが重要である。数多くのプロジェクトは、最初の定義の段階が曖昧なまま「とりあえず膨大なデータがあるから、何に活かせるか考えてみよう」ということで進めて失敗する。
機械学習のビジネス活用7つのルール
①機械学習の投資対効果を明確にすべし
②「使えるデータ」と「使えないデータ」を把握すべし
③機械学習で狙うべき領域を同定すべし
④インプットとアウトプットの解像度を高めるべし
⑤機械学習の性能を正しく評価すべし
⑥実運用のイメージを高めるべし
⑦ステークホルダーとのエコシステムをつくるべし
著者 石川 聡彦
1992年生まれ。アイデミー 代表取締役社長 東京大工学部在学中の2014年にアイデミーを創業し代表取締役社長に就任。同学部卒業後、同大学院に進学するも会社経営に集中するため中退。 2017年にAIプログラミング学習サービス「Aidemy」の提供を開始し、2年間でユーザー数5万人を突破するなど、日本最大級の先端技術のラーニングサービスを展開する。さらに、法人向けAIシステムの内製支援クラウドソリューション「Aidemy Business」を開発・運営している。 早稲田大学リーディング理工学博士プログラムでは、AIプログラミング実践授業の講師も担当。「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN 2019」選出
帯 日本経済団体連合会会長 中西 宏明 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 3分 | |
CHAPTER 1 9割のAI導入は“知らず損”で失敗する! | p.17 | 22分 | |
CHAPTER2 投資対効果を最大化する企業が守るAI導入7つのルール | p.55 | 62分 | |
CHAPTER3 実例でよくわかるビジネスAI導入「企画書」の鉄則 | p.161 | 15分 | |
CHAPTER4 これからの企業とAI活用 | p.187 | 6分 | |
おわりに | p.199 | 1分 |