人間の目の4つの特殊能力「色覚」「両眼視」「動体視力」「物体認識」を説明しながら、驚異的な目の進化の理由を紹介している一冊。
■超人的な視覚能力
私たちの能力は、自然界で私たちが生き延び、繁殖するために、何百万年もかけて進化してきた。特に人間の脳の半分は視知覚に必要な計算を行うために特化している。人には「色覚(テレパシー)」「両眼視(透視)」「動体視力(未来予見)」「物体認識(霊読)」という4つの超人的な視覚の能力がある。
人間が色覚を持っているのは、肌を見て、敵や味方の感情と状態を感知するためだ。目が前向きについているのは、自分の鼻や身の周りの邪魔物の先を見通すためだ。目の錯覚は、現在を正しく知覚するために、脳が未来を見ようとしているからだ。そして、文字が自然界のものと似た形へと何世紀もかけて文化的に進化したのは、人間は自然を見るのが得意になるように進化してきたからだ。こうした文字のおかげで、人間は他人の考えを易々と読むことができる。
人には「色覚(テレパシー)」「両眼視(透視)」「動体視力(未来予見)」「物体認識(霊読)」という4つの超人的な視覚の能力がある。
人間が色覚を持っているのは、肌を見て、敵や味方の感情と状態を感知するためだ。目が前向きについているのは、自分の鼻や身の周りの邪魔物の先を見通すためだ。目の錯覚は、現在を正しく知覚するために、脳が未来を見ようとしているからだ。そして、文字が自然界のものと似た形へと何世紀もかけて文化的に進化したのは、人間は自然を見るのが得意になるように進化してきたからだ。こうした文字のおかげで、人間は他人の考えを易々と読むことができる。
著者 マーク・チャンギージー
理論神経科学者 カリフォルニア工科大学の理論神経生物学特別研究員、レンスラー工科大学認知科学部准教授を経て、現在、認知・知覚の基礎研究を行なう研究所2AI Labsのディレクターを務める。 また、「VINO OPTICS」「ヒューマンファクトリー・ラボ」を立ち上げ、脳や認知に関わる技術開発に取り組んでいる。カリフォルニア工科大学教授、下條信輔との共同研究によっても知られる。
帯4 カリフォルニア工科大学教授 下條 信輔 |
帯5 コレージュ・ド・フランス教授 スタニスラス・ドゥアンヌ |
帯 ゲンロン代表 東 浩紀 |
帯2 作家 円城 塔 |
帯3 東京大学名誉教授 養老 孟司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.25 | 5分 | |
第1章 感情を読むテレパシーの力―カラフルな色覚を進化させた理由 | p.33 | 49分 | |
第2章 透視する力―目が横ではなく、前についている理由 | p.99 | 59分 | |
第3章 未来を予見する力―目の錯覚が起きる理由 | p.179 | 52分 | |
第4章 霊読(スピリット・リーディング)する力―ヒトが文字をうまく処理できる理由 | p.249 | 49分 |
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