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2020/04/23更新

見通し不安なプロジェクトの切り拓き方

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2P

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プロジェクトを炎上させないための手法

システム開発に代表されるような、できあがるまで成果物が見えないプロジェクトを最適に管理するための手法を紹介する一冊。プ譜という独自の手法によって、プロジェクトを成功させるための具体的な手順が書かれています。


■成果物のイメージの共有が難しい
幅広い領域で、ルーティンワークではない前例のない仕事、即ち「プロジェクト」が発生している。新しいプロジェクトにおいて、多くの場合「まずは何をどのように実現するかの計画が必要であり、また立案した計画は、計画した通りに執行されなければならない」という無意識の前提がある。

しかし、進めている間に、互いのイメージのズレや意思疎通の上での問題に悩まされる。ある期待を持って作り出した成果物が、いざ目の前にあらわれた瞬間、「なんか、これ思っていたのと違った」となる。作ってみないと、その成果物が本当に求めていたものなのかどうかわからない。

プロジェクトにおける苦労の大部分は、設計や製造といった、成果物を生み出すための具体的、直接的な作業ではなく、それを成立させる前提を固めるための、コミュニケーションの労力の方である。

超短要約

プ譜は、時系列的な遷移も含めたプロジェクト全体像を可視化するための記述方式である。記述要素は5つ。

①獲得目標
プロジェクトで目指すゴール、成し遂げたい目標実現、課題解決

②勝利条件
「獲得目標」が達成できた、実現したと言える基準。勝利条件は、プロジェクトの進む具合によって変化・更新される。

③中間目的
「勝利条件」を達成するために、自分自身やユーザー、協力者などが、「どんな状態になるべきか?」という「あるべき」状態

④施策
「中間目的」を達成するために行う具体的な作業・行動

⑤廟算八要素
プロジェクトを行うための所与のリソース、置かれた環境
・メンバー/人材
・予算規模
・納期/リードタイム
・クオリティ
・ビジネス
・環境
・競合
・外敵

これらの関係性を1枚のシートで記述し、プロジェクトの局面ごとに更新していくのがプ譜の特徴である。更新はプロジェクトに起きた変化や対応した内容を将棋の局面図のように1局面1シートにする。

プロジェクトの未知・不確実性に対し、まずは暫定的な仮説を立てる。それをチームメンバーで共有する。そして新たに遭遇した事象や獲得した情報など、変化する状況への対応を記録する。

著者 前田 考歩

1978年生まれ。フレイ・スリー プロデューサー 自動車、映画、地域活性、防災、育児、動画など、様々な業界と製品のプロジェクトに携わる。プロジェクトに「編集」的手法を活かした、プロジェクト・エディティングを提唱、実践中。大小を問わず、プロジェクトを興して進めていく力を養成する「プ譜ワークショップ」の他、子どもが「問い」を見つけ、表現し、主体的にものごとに取り組む力を養う「なんで?プロジェクト」を主宰。 宣伝会議「web 動画クリエイター養成講座」などの講師を務め、後藤氏との「プロジェクトマネジメント基礎講座」が人気を集める。

著者 後藤 洋平

1982年生まれ。ゴトーラボ 代表 「なぜ人と人は、考えたことを伝えあうのが難しいのだろうか」を生涯のテーマとしている、プロジェクト進行支援家。 想定外のトラブルが絶えない現場を前進させる方法論「プロジェクト工学」を考案し、2018 年に『予定通り進まないプロジェクトの進め方』を上梓。以来、書籍執筆やweb メディアへの寄稿、講演会登壇、企業向けワークショップ等、多方面で活動中。 2019年、ゴトーラボ代表に就任。

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帯
映画監督 押井 守

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
まえがき p.2 6分
第1章 前例のない共同作業を進めるためには、何から考えればいいのか p.19 26分
第2章 プ譜を書くと、プロジェクトが前に進む p.65 29分
第3章 プ譜の書き方、チームでの運用法 〜プロジェクト開始前の合意形成編 p.115 35分
第4章 プ譜の書き方、チームでの運用法 〜プロジェクト開始後の振り返り編 p.177 21分
第5章 成果が自発的発展を呼び込む「燃焼プロジェクト」の作り方 p.214 23分
第6章 押井守監督インタビュー: 勝つために、 自らが戦うべき「状況」を発見せよ p.255 27分
あとがき p.302 5分

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