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2020/03/26更新

地球に住めなくなる日: 「気候崩壊」の避けられない真実

263分

11P

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止まらない地球温暖化の現状と未来

近年、自然災害が頻発するようになっても、なお地球温暖化への取り組みが進まない世界。このままのペースで二酸化炭素の排出が続けば、今世紀末には気温が4度上昇し、自然災害が日常化し、危機的な状況に陥ると警告する一冊。


■止まらない地球温暖化
地球上では、過去に大量絶滅が5度起きていて、そのたびに動物の顔ぶれが完全に入れかわり、進化がリセットされた。恐竜以外のすべての絶滅には、温室効果ガスが引き起こした気候変動が関わっていた。二酸化炭素による温暖化が特にひどかったのは2億5200万年前の三畳紀で、地球の気温は5度も上昇した。強力な温室効果ガスであるメタンが放出されて温暖化に拍車がかかり、ほんの一握りの生き物を残してみんな死んでしまった。

私たちは今、大量絶滅の時の少なくとも10倍の勢いで二酸化炭素を出している。産業革命以前に比べると100倍だ。化石燃料を燃やして大気中に放出された二酸化炭素は、この30年に発生したものが半分以上を占める。化石燃料の燃焼の半分以上は、1989年以降に起きている。1945年以降では85%になる。

1992年に国連が温室効果ガスの影響を科学的事実として世界に突きつけてからも、私たちは何も知らなかった頃と同じように環境破壊を続けている。

超短要約

これまでと同じ生活を続けていたら、私たちが思い描くような「自然」は大半が失われる。もうそういう生活はやっていけない。

著者 デイビッド・ウォレス・ウェルズ

新米国研究機構 ナショナル・フェロー ニューヨーク・マガジン副編集長。パリス・レヴュー元副編集長。 2017年、気候変動の最悪の予測を明らかにした特集記事「The Uninhabitable Earth」をニューヨーク・マガジンに発表、同誌史上最高の閲覧数を獲得した。 2019年、記事と同タイトルの書籍を上梓。ニューヨーク・タイムズ、サンデー・タイムズ両紙のベストセラーリストにランクインするなど世界で大反響を呼んだ。

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青山学院大学教授 福岡 伸一

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 いま何が起きているのか p.9 5分
第2章 隠されてきた「最悪のシナリオ」 p.16 7分
第3章 気候崩壊はすでに進んでいる p.26 4分
第4章 グローバルな気候崩壊の連鎖 p.32 9分
第5章 未来は変えられる p.44 5分
第6章 頻発する殺人熱波 p.53 8分
第7章 飢餓が世界を襲う p.64 8分
第8章 水没する世界 p.75 9分
第9章 史上最悪の山火事 p.87 7分
第10章 自然災害が日常に p.96 7分
第11章 水不足の脅威 p.105 7分
第12章 死にゆく海 p.114 4分
第13章 大気汚染による生命の危機 p.120 7分
第14章 グローバル化する感染症 p.130 5分
第15章 経済崩壊が世界を揺るがす p.137 7分
第16章 気候戦争の勃発 p.146 5分
第17章 大規模な気候難民 p.153 9分
第18章 世界の終わりの始まり p.167 12分
第19章 資本主義の危機 p.184 10分
第20章 テクノロジーは解決策となるのか? p.198 12分
第21章 政治の弱体化 p.214 10分
第22章 進歩が終わったあとの歴史 p.227 6分
第23章 終末思想への抵抗 p.235 10分
第24章 劇的な変化の時代が始まる p.251 9分

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